脳内補完のキャラを時の彼方へ葬る&還して弔うライナーツノート(言い訳)です。
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「嘘!そんなの嘘よ!!」
シャルティエの失踪が判明した翌朝、シャルンホルストに1つの噂が流れた。北大陸の調査に行っているハズのジョシュアによく似た男が彼女と共に夜のインネル川の川辺に出かけるのを見たという人がいるのだ。そして、川辺にはおびただしい血痕があった。
「ジョシュアは北大陸に行ったのよ!?」
「……だが、シャル殿の行方が分からない」
「だからってジョシュアが、そんなワケないじゃない!」
その話を聞いたミカは躍起になってその話を否定する。見ているとこっちが照れ臭くなるぐらい、あの祖母と孫は互いを大切にしていた。そのジョシュアが祖母を殺める事があるわけがない。
「きっとジョシュアに似せた姿をした誰かが、ジョシュアを
陥れるためにやったのよ!!」
ジョシュアは非常に才能と運に恵まれている。だから、彼を快く思わないものもいる。
「シャルお婆様が死んで1番悲しむのはジョシュアよ!
そのジョシュアがそんな事するワケないわ!!」
そう言うとミカは逃げるように足早にその場を立ち去るとその足でそのまま2人の家へ向かう。
シャルティエの失踪が判明した翌朝、シャルンホルストに1つの噂が流れた。北大陸の調査に行っているハズのジョシュアによく似た男が彼女と共に夜のインネル川の川辺に出かけるのを見たという人がいるのだ。そして、川辺にはおびただしい血痕があった。
「ジョシュアは北大陸に行ったのよ!?」
「……だが、シャル殿の行方が分からない」
「だからってジョシュアが、そんなワケないじゃない!」
その話を聞いたミカは躍起になってその話を否定する。見ているとこっちが照れ臭くなるぐらい、あの祖母と孫は互いを大切にしていた。そのジョシュアが祖母を殺める事があるわけがない。
「きっとジョシュアに似せた姿をした誰かが、ジョシュアを
陥れるためにやったのよ!!」
ジョシュアは非常に才能と運に恵まれている。だから、彼を快く思わないものもいる。
「シャルお婆様が死んで1番悲しむのはジョシュアよ!
そのジョシュアがそんな事するワケないわ!!」
そう言うとミカは逃げるように足早にその場を立ち去るとその足でそのまま2人の家へ向かう。
「ジョシュアが……嘘よ……うそ」
部屋の扉に鍵はかかっていなかった。テーブルには彼女が使っていたであろう茶器がそのまま置いてあった。
「ねぇ、シャルお婆様」
そっとお腹に手を当てて、ミカは目を閉じる。生まれて来るこの子の父親が祖母殺しなハズがない。
それでも、彼女の行方は分からないままだった。
そして、その1ケ月半後、ミカは元気な男児を出産した。父も曾祖母も不在のままだったが、ミカは彼に父と幼い頃から憧れた英雄の名を重ね、父が祖母殺しでない事を願い『ジョシュカ』と名付けた。
しかし、その願いは無惨に打ち砕かれた。
「いきなり……隊長が襲って来たんだ!!」
半年後、ジョシュアが隊長を務めた調査隊のうち、豹変したジョシュアが狂刃を振り回す場から命からがら逃げてシャルンホルストに帰還した士官が自分が見て来たものの経緯を話した。
「じゃぁ……やっぱりそんな……」
目の前が真っ暗になるのをミカは感じた。腕に抱いている我が子を、彼に見せるのを楽しみにそして、彼にかかった疑惑が晴れる事を信じていたのに。
嘘だと思っていた事は、真実に変わった。
その3日後、ミカは我が子を腕に抱いて、故郷を飛び出した。祖母を殺し、隊を壊滅させたジョシュアに対する故郷の目と今、どこにいるか分からないと言えど彼に会い、真相を確かめるまで。そして、息子を彼に見せるために。
噂を辿りに辿り、時に路銀が尽きて辛い状況になろうとも彼の行方を追い続け、ジョシュカが4つの誕生日を迎えた日、彼は突然、数名の従者を連れて目の前に現れた。周りの目も気にせず、問いつめるミカにジョシュアはどんな事情があれど、自分が祖母を手にかけた事を認めた。
落ち着いた後、ミカが息子の事を紹介するとジョシュアは笑って喜んでくれたものの、今、自分がおかれている立場とそして我が子を祖母に見せられなかった事を自責する。
「私があなたと一緒にいるから」
例え、人の姿を捨てる事になろうとも、ミカはその道を選んだ。ほとんどの時間を魔性のクヴェルに奪われてしまっているとは言え時折、戻る彼の表情、息子に接する父の姿を見るたびに微かな望みをかける。
いつか、全てが終わったら彼と自分と息子の3人で静かに、穏やかに暮らせる事を……
部屋の扉に鍵はかかっていなかった。テーブルには彼女が使っていたであろう茶器がそのまま置いてあった。
「ねぇ、シャルお婆様」
そっとお腹に手を当てて、ミカは目を閉じる。生まれて来るこの子の父親が祖母殺しなハズがない。
それでも、彼女の行方は分からないままだった。
そして、その1ケ月半後、ミカは元気な男児を出産した。父も曾祖母も不在のままだったが、ミカは彼に父と幼い頃から憧れた英雄の名を重ね、父が祖母殺しでない事を願い『ジョシュカ』と名付けた。
しかし、その願いは無惨に打ち砕かれた。
「いきなり……隊長が襲って来たんだ!!」
半年後、ジョシュアが隊長を務めた調査隊のうち、豹変したジョシュアが狂刃を振り回す場から命からがら逃げてシャルンホルストに帰還した士官が自分が見て来たものの経緯を話した。
「じゃぁ……やっぱりそんな……」
目の前が真っ暗になるのをミカは感じた。腕に抱いている我が子を、彼に見せるのを楽しみにそして、彼にかかった疑惑が晴れる事を信じていたのに。
嘘だと思っていた事は、真実に変わった。
その3日後、ミカは我が子を腕に抱いて、故郷を飛び出した。祖母を殺し、隊を壊滅させたジョシュアに対する故郷の目と今、どこにいるか分からないと言えど彼に会い、真相を確かめるまで。そして、息子を彼に見せるために。
噂を辿りに辿り、時に路銀が尽きて辛い状況になろうとも彼の行方を追い続け、ジョシュカが4つの誕生日を迎えた日、彼は突然、数名の従者を連れて目の前に現れた。周りの目も気にせず、問いつめるミカにジョシュアはどんな事情があれど、自分が祖母を手にかけた事を認めた。
落ち着いた後、ミカが息子の事を紹介するとジョシュアは笑って喜んでくれたものの、今、自分がおかれている立場とそして我が子を祖母に見せられなかった事を自責する。
「私があなたと一緒にいるから」
例え、人の姿を捨てる事になろうとも、ミカはその道を選んだ。ほとんどの時間を魔性のクヴェルに奪われてしまっているとは言え時折、戻る彼の表情、息子に接する父の姿を見るたびに微かな望みをかける。
いつか、全てが終わったら彼と自分と息子の3人で静かに、穏やかに暮らせる事を……
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